
従来の自分と摩擦を起こす情報(つまり変化に不可欠な情報)は、
たいていは顕在意識が「門番」として遮断してしまいます。
摩擦を起こさない(自分に心地よい)情報のみが顕在意識の門を通り抜けます。
そして気づけば「昔のままの自分」です。
「今のままでいいんだよ」「今のままで十分に素敵なあなたですよ」といった言葉は、たしかに耳に心地よく響きます。
そして、顕在意識の門をすんなりくぐり抜け、潜在意識に食い込みます。
「このままでいいんだ」「変わらなくていいんだ」と思い込んだ潜在意識は、その思い込みを実現します。
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そして「昔のままの自分」を大事に守ったまま半年後、1年後、10年後‐‐‐
まったく同じ問題で同じように苦しんでいる自分を発見して途方に暮れます。
変わらなくていいと決めた人は、変わらなくていいでしょう。
でも、変わろうと決めたあなたは、変わりましょうよ。
変化に伴う痛みを受け入れ、乗り越えた人だけが、新しい自分に出会えるのですから。

正しい呼吸法
文字には正しい書き順があります。
機械には正しい使い方があります。
楽器には正しい弾き方があります。
このあたりまでは誰も否定しないでしょう。
さらに続けます。
正しい歩き方があります。
正しい座り方があります。
正しい呼吸法があります。
このあたりになってくると、どうでしょうか。
「どんな歩き方をしようが自分の勝手だろう。
背骨に悪い? 腰に悪い? 知ったことか!」と言う人も出てくるかもしれません。
でも、最近は「呼吸法は大事なんだよね」「椅子が悪いと体を壊しちゃうんだってね」
などと知識として知っている人が増えてきました。
時代によって常識は変わるということです。

さらに続けます。
正しい眠り方があります。
正しい食べ方があります。
正しい言葉の使い方があります。
正しい考え方があります。
正しい感じ方があります。
さあ、いかがでしょう。なんだか道徳的な響きがしてきましたか?
でも、一概に道徳的とか「人それぞれ」などとして無視できないものがあります。
つまり、何らかの目標がある場合、それを達成したいなら、正しい考え方や感じ方が存在するからです。
「普遍的に正しい」とか「人間として」云々という意味ではありません。

例を挙げましょう。
前向きに、活動的に生活したい人は、「今日は寒いけど天気がいい」と言って気持ちよく伸びの一つもすればいいでしょう。
反対に、消極的な生活をしたい人は、「今日は天気がいいけど寒い」と言えばいいのです。
これが正しい言葉の使い方です。
実際に口に出してみてください。違いがはっきり分かるでしょう?

魅力のない人は、後者のような話し方で周囲も巻き込んで消極的にしてしまいます。
魅力的な人は、前者のような魅力的な話し方をしています。