植物のように光合成はできませんし、他の生物に寄生して栄養分を吸い取ることもできません。
だから、あなたの体を作っている材料は、口から取り込んだ食べ物だけです。
家を建てるとします。
大きな買い物ですから、その材料に腐った木材を使われたら、それはもう激怒するでしょう。
でも、家よりも自分自身のほうがはるかに大切なはず。
なのに、その材料である食べ物に無頓着な人が多いのは驚くべきことです。
自分を作る材料をもっと気にしましょう。イイ女はバッグよりも食べ物に気を遣います。
別に値段の高い高級食材を集めろだとか、自然食品の店でしか買い物をするなとか、そういう意味ではありません。
何かを食べるときに、「これで私の体が作られるんだ。ありがたいな」と思いながら、味わいながら食べるのです。
その習慣が身につくだけで、自然に悪いものを避け、良いものを選ぶようになります。
さて、家を建てる話に戻ります。最高の材料が揃ったとします。
もう完璧ですか? 誰に建築を依頼してもいいですか? やはり腕の良い大工さんに頼みたいでしょう。
腕の未熟な職人に任せては、せっかくの材料が台無しです。
では、人にとっての「腕の良い大工さん」とは何でしょうか。
それは潜在意識です。「心」、「考え方」、「生き方」と言い換えてもいいでしょう。
潜在意識が良い状態でないと、どんなに良いものを食べても、どんな経験をしても、それを活用できないのです。
体に良い食べ物を食べ、魅力的な心を身につければ、あなたも今日から「イイ女」です。
懐に入る
男が必ず愛しく思う女がいます。そんな女になりたいでしょう? いったいどんな女なのでしょう。
それは、「自分の懐に入ってきた女」です。 「懐に入る」って、どんな状態か分かりますか?
語感から、あなた自身で考えてみてください。
ヒントをあげましょう。
経済的に依存することではありません。
自分の愛と引き換えに相手の愛を要求する態度でもありません。
自立していないことでもありません。
自立している大人の女が、懐に入るのです。
自立できていない「お子さま」に懐に入られたら、愛しいのではなく「重荷」です。
新しい存在に新鮮さを感じて互いに興奮して燃え上がる短期間(通常これを恋愛期と呼びます)はいいのですが、
それを過ぎると単なる重荷となり、「なんとかしてこの重荷を手放したい」と感じるようになります。
「どうせ同じ重荷なら、新しい荷物に交換したい」という心境です。
これは、たとえ「大人」と呼ばれる年齢になっていたとしても、懐に入り損ねている人には起こります。
たとえば相手を信用しきれていない人。いずれ必ず相手に裏切られます。
でも、相手を「裏切り者!!」なんて責めてはいけません。
自分のほうが「相手を信用しない」という重大な裏切りをしているのですから。
「だって信用できない相手なんだから、しかたないでしょ」なんて思っている人、いませんか?
相手を信用できるかできないかは、相手の問題ではありません。自分の問題です。
「過去に、信じていた人に裏切られたから、そのトラウマ」なんて昔の傷をいまだに引っ掻いている人はいませんか?
男はなぜ、「懐に入ってきた女」を裏切れないのでしょうか。
例え話をしましょう。
想像してください。
ヨチヨチ歩きを始めたばかりの赤ちゃんがいます。
あなたが微笑みかけると、ニコニコしながらヨタヨタと歩いてきます。
あなたが「おいで、おいで」と呼ぶと、さらに喜んで向かってきます。
ところが、赤ちゃんとあなたの間には水が少し流れている溝があって、
このままでは赤ちゃんは確実に落ちて大怪我をしてしまいます。
あなたは、無邪気に、そして完璧にあなたを信用して歩いてくる赤ちゃんを溝に落とせますか?
では、別の例です。
もう少し大きくなって、理屈が分かるようになってきた小学生ぐらいの子どもに
お菓子か何かを見せて「おびき寄せる」のだとしたら、どうでしょうか。
さすがに小学生ですし、「なんか変だな」と雰囲気を察して、戸惑っています。
「でも、信用して近づけば、ちゃんとお菓子をもらえるかもしれないし……」と迷いながら、あなたの表情を読みながら、ゆっくりゆっくり慎重に近寄ってきます。
「絶対騙さない?」「前にもこうやって誰かを騙したことない?」「本当に信用していい?」なんて、しつこく念を押しています。
どうですか? 今度は「なんか嫌な感じ。意地悪して溝に落としてやろうかな」と思う人も出てくるでしょう。
え? そんなことない? 私の読者はいい人ばかりですね。
でも世の中には、上記の赤ちゃんのように「この女は裏切れない」と深く愛されている女性もいれば、
上記の小学生のような態度を取って「なんか可愛くないな。他の子にお菓子をあげようかな」という扱いをされている女性もけっこういるのです。
「懐に入る」ことができるのは、最高にイイ女だけです。
まるで赤ちゃんのように、潜在意識に濁りのないイイ女だけなのです。